説明


2011年3月11日東日本大震災ではあまりに多くの方が数多重被災されました。衷心よりお悔やみとお見舞を申し上げます。

みやぎジョネット(みやぎ女性復興支援ネットワーク)は、東日本大震災を受け、被災地女性と全国支援者の思いを結ぶことを目的に 発足したNPO団体です。各種支援プログラムにより、お一人、お一人の女性が今後の生活を新しくつくっていけますように、ひいては皆の光となることを願い支援してまいります。また、女性のニーズを調査し、政策へ提言いたします。       ―みやぎジョネット会員の多くは被災女性です―

to ENGLISH Page

2011年9月25日日曜日

津波のPTSDと復活の道

私の身内の石巻のOYさんの事です。

家と家業・両親を一瞬で失い、自分も津波に車で水没しました。奇跡的に助かった被災者のOYさんです。避難所では、ひどいリーダーに、意見を無視されていたシングル女性です。

仮設に入居してからは、一緒にジョネットサロンに参加しました。
仙台の”おんなの語り場”では「シングル女性が暮らしてゆける仕事が欲しい!」と発言しました。ジョネットサロン活動に参加して、多くに方に励ましていただきました。

彼女はまだPTSDで・・フラッシュバックもあり、医療を必要としています。
ビルのシャッターの下がる音を聞くと、津波が押し寄せ、車がぶつかりあっている音を思い出し苦しくなるそうです。

彼女は、6月の合同慰霊祭前に、2日がかりで両親の死亡届出してきました。
事情聴取や申述書の記入の際は、身を八つ裂きにされるような痛みを覚えたそうです。

「自分では、もう気持ちの整理がついていると思っていたのですが、体は震え、ペンを持つ手は止まり、込み上げる嗚咽、止められない涙でした。被災から行方不明に至る経緯を文字にすることは、私が想像していた以上にダメージが大きかったです。」

もうすでに両親の死亡を受け入れていたと思っていた私は、悲劇の重さを実感させられました。一見、元気そうみえても、まだまだ苦しい日々だったのです。
 
しかし、そんな彼女が9月に、会社の経理の仕事が決まりました!10月から就くことになりました。歩いて8分の職場です。とても、近いので、安心して仕事つけそうです。

あの失業あふれる石巻で、40代で就職できたのは奇跡に近いと思います。彼女のファイトの結果です。 それと、皆さまの励ましのおかげです。ありがとうございました。

「生きていれば、やはり・・いい事もあるんだなー」って、彼女の人生を思っています。やはた

仮設住宅の生活・そして台風

仮設住宅では、人間関係や親子・親族の問題が噴出してきているそうです。
女のカ語り場に登場してくださってSさん、現在は女川の仮設住宅にいらっしゃいます。
先日、「パープル・ホトライン」のチラシとカード、「東日本大震災 心の相談ホットライン・みやぎ」のカードを郵送いたしました。
「フリーダイアルで相談できるラインがあることを教えてもらえて嬉しい」と、Sさんからメールをいただきました。「ジョネットの皆さんにありがとうございます。宜しくお伝えください」とのことでした。

台風15号では、女川の仮設住宅の住民に避難勧告があったそうですが、避難ルートが浸水して避難するいことができず、仮設の集落ごとに避難することができなかったため、少しだけ高い場所にある集会所に身を寄せたそうです。被災地の皆さんが、何重にも困難を強いられている現実に心が痛みます。
山を切り崩して建てた仮設住宅は湿気がひどく、せっかく支給された布団があっという間にカビてしまうそうです。アレルギーや肺炎が心配です。現在は朝夕冷え込んできて、電気カーペットがあったら嬉しいといっていました。これらは家電製品なので、ジョネットでの調達は難しいと思いますが、体調を崩さずに生活していくための切羽詰まった要望のようです。

私は仕事がとても忙しくて、サロンへの参加がほとんどできなくて、申し訳ないです。
でも何か、つなげることがあれば、つないで行きたいと考えています。(TO)

<フリーダイアルの電話相談>

・0120-941-826(全国どこからでも通話料無料・女性限定) 24時間、毎日 
主催:特定非営利活動法人全国女性シェルターネット
(被災地優先ですが、結構混みあってはいます)

・0120-933-887
東日本大震災 心の相談・ホットラインみやぎ (DV・性暴力他)
月~金(祝日・休日外)8時30分~16時45分
宮城県内限定のフリーダイヤル(これは・・まだあまり混みあっていません)
主催 内閣府,宮城県,NPO法人ハーティ仙台

2011年9月19日月曜日

  「かみの家 ルポ⑦」 近況報告と 「観光再生プロジェクト」について

東松島市 月浜の「かみの家」おかみ律子さんから現状報告がありました。
瓦礫はだいぶ片付けられました。
仮設入居も一ヶ月半となって 明るい声も響くようになりました。
昨日は 帝京大学の学生が40人ボランティアに来ました。 県内に200人くらいの団体で来て 数箇所の津波被災地に分かれたようです。
ここ月浜には 国の重要文化財指定の “えんずのわり”行事があり、岩屋と神様が祀られている神社があります。
今度の津波では行事を行う岩屋は床上浸水と、神社は浸水は免れたものの地震で少し壊れていました。
学生さんたちは その周辺の草取りを丹念にしてくださいました。
「我が家で集められるだけの草取りカマを渡したのだけど、今の若い人たちは カマは使ったことないのよねえ、ほほえましく有り難く見てたよ~。 おかげさまで神社周辺がすっきりきれいになったの。明日はね、どこからか30人の団体さんが来るんですって。 こちらでカレーライスを作って待ってるの。 うちには大きなご飯釜があるので 明日は頑張ってボランティアさんを迎えなくちゃ。 
長い間ご飯を作ってもらう立場から反対に歓迎のご飯炊きをする。 これもいいよね~~。 ほんとに津波や地震の被害は思いもよらない大災害だけど、どこのだれかわからない人たちが、私たちのために一生懸命通ってきてくれる。 有り難くて、元気にしてないと、って思うよ~。」 相変わらずゆったり、ほっこりの律子さんです。

月浜の復興図を「かみの家」ご主人が原案を作っていましたが、メディア研究のS氏・K氏の協力でイラスト入りの復興図ができつつあります。 

月浜「かみの家」の復興ファンドが立ち上がっています。「観光再生プロジェクト」といいます。 一口 1万円で出資者を募っています。
協力者に還元として ①焼き海苔100枚 ②漁業体験参加 の2種類がありどちらかを選びます。 これから2年後というお約束です。
皆さまのご協力をぜひぜひお願いいたします。 応援いたしましょう!
詳しくは 「体験民宿 かみの家」のホームページから
「観光再生プロジェクト」をご覧ください。
http://www2.ocn.ne.jp/~kaminoie/mousikomi.html

あの澄んだ海が戻っています。 
月浜では来年の収穫に向けた海苔の植え付け作業が行われているそうです。                     おかみの先輩

2011年9月14日水曜日

頭ばり残って

頭ばり残って
5ヶ月目に 私のとこに戻ってきた


半年ぶりで 父ちゃんと会った
向かいの島に流れ着いた
撫でてけだ   胸にだいた
父ちゃんの位牌の頭だけ戻ってきて
水の中 寒かった しゃっこかった?  って言って
大事にされたダンナだから


そしたら体調回復して    編み物始めたの   


(気仙沼市階上中避難所の女性のお話のまま)

2011年9月12日月曜日

 「入谷福祉仮設住宅」 OPEN

8月30日付け「被災地からのお礼状」コーナーでご紹介した方から、とても嬉しいご連絡が入りました!!


特老業務再開
明日、9月13日(火)から18名の入所申込みを受け付けます。
住所は 南三陸町入谷字山ノ神平31-2

以前頂いたお手紙には、仕事帰りに避難所へ足が向いてしまうとありましたが、
今日のお電話のお声はハイテンション。
ジョネットでは夜勤スタッフ用寝具・カバー類を沢山積んで、嬉しい一こまを撮影しに行って参ります。
請 ご期待

2011年9月11日日曜日

母親の苦悩

30代の女性、夫と次女を亡くされた方にお会いしました。自宅にいた3人のお身内も亡くされました。
夫は崖に引っかかっていましたが、他の方は未だ見つかっていません。
ご自分と小学生の長女と一緒に避難所生活です。
女性は、長女が疎ましくて仕方ないと話しました。次女のことで一杯で、長女とは険悪状態だと言いました。仮設住宅ではなく、このまま避難所にいたいとも言っていました。
100名ほどに減った避難所 


ススキ穂の揺れる季節、再びお抹茶を用意しました

10月末完了予定で、仮設住宅への移行が進んでいます
解体作業中 奥の建物は無くなってしまいました
ご自宅跡を尋ねてこられた方
敷地の一角に香炉や花、お茶碗が置いてある宅地跡もあります
手前の黄色いヘルメットを被っているのはお地蔵様
私の幼少時父の名前で掛売りして頂いた、歴史のある本屋さん
被災し、場所を移して営業再開のようです!

石巻市飯野川地区の記念の品展示室

「ずうっとこれを探していたんです」
たった今見つけたばかりの遺品を手にしてご婦人が興奮した声をあげました。







平日は5~10人程度の来館者も、土日になると3,4倍に増えるそうです。
大川小学校生徒の品物も多く運び込まれていました。
ボランティアの男性は、「はじめのころは、話しかけるな!というオーラを出していた地域の方々も、今は、ありがとうと言って下さる。被災地の皆さんに必要なのは時間だ。」と話してくださいました。

谷川浜でユニリーバジャパンCEOにお会いしました

「何がおこっても、トップが先ずアクションを起し、被災地を見に行き、われわれに何ができるか考える」ユニリーバ社の姿勢です。
ユニリーバジャパン最高経営責任者自ら泥かきをしていました。女性陣も14名参加し男性と同じ作業に当たっています。休暇をとっての全くのボランティアです。
陽がかんかんと照りつけとても暑い一日でした。日焼けや爪割れなど気にならないのか尋ねましたら「それが気になるなら来ません。汗を流すのは気持ちいいです。女性社員皆来たがっています。」との答えが返ってきました。
泥の中から拾われたものが洗って干してあります


お寺の池

天辺まで真っ赤になった杉の高さは25mだと、工事の方からお聞きしました


一番働いていたユニリーバジャパンCEO
どの現場でも、見つけた子どもの品は大切に置かれています
被災地瓦礫撤去の現場に女性陣が混じっている光景は
被災者の皆さんに強力な前向き志向を植えつけると思います
乗用車運転席
突然あらわれたペッタンコブラ

個人宅跡

個人宅基礎跡

ジグソーパズルのように割れた岸壁

岸に打ち上げられた大木の根の方
インタビューを受けている男性
ユニリーバファッション

石巻市大原浜

久しぶりの再訪 一見何事なかったように見えますが





2011年9月7日水曜日

第2回 世界性の健康デーin横浜 

「今回、この会場にて、みやぎジョネットさんの活動を応援する募金をさせていただくことになりました。(中略)
避難所・・・女性が毛布の中で体を拭き、着替え、下着を洗濯しても干すことができず、ダンボールひとつ隣で男性が寝ていることの緊張感。被災地で女性が安全に安心して暮らせるよう、男性も女性も、若者もご年配のかたも、ひとりひとりの性の尊厳が保たれるよう、様々な整備が必要となります。性を大切にする視点で活動するみやぎジョネットの皆さんの、ご健康とご活躍を祈り、支援していきたいと思います。」
みやぎジョネットの紹介文を添えて、このように、呼び掛けてくださいました。

9月4日(日)に開催された、「WAS性の健康デー横浜イベント」受付に募金箱が設けられ、託されたご寄付とジョネットがブログでお願いしている手工芸材料等をご送付いただきました。
この場をお借りし、皆様に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
また今後とも、被災地の方々を温かく見守ってくださいますようお願い申し上げます。
みやぎジョネット

精神科医師 宮地尚子さんの新刊

とても分かりやすく書かれていて、ジョネットお薦めの書籍です。
「震災トラウマと復興ストレス」
岩沼ブックレット №815 岩沼書店 定価500円


未曾有の災害が刻んだ心の傷(トラウマ)は、時とともに思わぬストレスや
人間関係のトラブルとして表れる。なぜしばしば生き延びた被災者が罪の
意識に苦しみ、支援者が燃え尽き、遠くにいる人までが無力感にとらわれ
るのか。震災のトラウマが及ぼす複雑な影響を理解し、向き合い、支え合
うための一冊。                             岩波書店

お玄関に蟷螂


9月7日(水) カマキリ来局

宮城にシュシュときんちゃくを贈ろう

 心を贈る”ハンドメイドチャリティ” 宮城にシュシュときんちゃくを贈ろう 
この呼掛けに、400個弱の手作りシュシュときんちゃくが集まり、
本日、ジョネット事務局にお届けくださいました。
ひとつひとつ、柄が違い、どれも可愛い出来映えです。
ヘアスタイルでは、気仙沼の女性から教えていただいた「わかめ干しファッション」がまだ記憶に新しいところですが、こちらのヨコハマシュシュはソフトな仕上がり間違いなし!
お寄せくださった皆様、ありがとうございます。早速被災地の皆さんへお持ちします。
イベントブログより